MRPとSCMの生産計画の立て方の違い


■MRPとSCMの生産計画の立て方の違いは何でしょうか?

■先日、知り合いの人からの相談されました。

ある会社が、サプライチェーンのソフトを導入したのですが、いろいろ問題が起こっているようです。
詳細は、企業秘密でよく分からないのですが納期の確保の問題があるようです。

昔、サプライチェーンを導入したときにどんな対策を打ったのか教えて欲しいというものでした。

サプライチェーンのソフトを使用する場合、難しい問題があります。
通常の、サプライチェーンソフトは、引っ張り方式(プル方式)です。
在庫低減は、完全に出来ますが、納期の対応が十分にできないことです。

以下、一般的なサプライチェーンについて説明したいと思います。

工場などが、生産計画を立てるときのやり方は、現在は主に3種類あります。

■1つめは、MRPです。
エムアールピーと読みます。

MRPとは、Material Requirement Plannning(マテリアルリクワイヤメント プランニング)です。
日本語では「資材所要量計画」と呼ばれています。
1960年代に考案され生産計画から部品、原材料の発注計画を作成します。
現在のERPのシステムにも、使用されています。

■2つめは、MRP2(本来はギリシャ文字の2です)です。
エムアールピーツーと読みます。

MRP2は、MRPを発展させたものです。
Manufacuring Resource Plannning(マニュファクチャリング リソースプランニング)です。
企業全体の計画を作成します。
特に、生産能力をチェックします。

現在においても、生産能力までチェックして完全なMRP2を実施している企業は多くはないです。

■3つめ、最後は、SCMです。
エスシーエムと読みます。

雑誌などでよく、目にしますね。
SCMは、Supply Chain Management(サプライチェーンマネジメント)と呼ばれ、引っ張り方式、カンバン方式で生産計画を立てます。
個別のソフトとしては、SCP(Supply Chain Planning:サプライチェーンプランニング)などがあります。
使いこなすにはMRP2より、もっと難しいです。

■ここで気をつけることがあります。

MRP・MRP2と、SCMの生産計画のやり方には、根本的に計画のやり方に違いがあります。

■それは、何でしょうか?

MRP、MRP2は、押し出し方式(プッシュ方式)SCMは引っ張り方式(プル方式・カンバン方式)です。

つまり、前者は、お客様の納期をみてリードタイムを前倒しして生産計画、調達計画を作成します。
週ごとにまとめて計算します。

後者は、基準の計画はありますが、在庫を最小にするように計画します。
在庫低減には、非常にメリットがあります。
この基準の計画は、お客の納期と同じとは限りません。

■サプライチェーンは、なぜ難しいのでしょうか?

まず、成功している事例を説明します。
皆さん良く知っているパソコン販売のデルコンピュータですね。
デルは、サプライチェーンを導入して成功している会社です。
最近のパソコンの製造は、このやり方をしている企業が多いですね。

■なぜ成功しているのでしょうか?

  • まず1つは、生産のリードタイムが短いことです。
  • 2つめは、納期をデルがきめることです。
  • 3つめは、生産能力の問題が少ないことです。
この3つが大きいですね。

例えば、生産のリードタイムが1ヶ月かかって、納期をお客様が決めるとしたらどうなると思いますか?

まず、納期はどこかで山や谷になります。
ジャストインタイムで生産しようとすると生産能力の過不足が起こります。
これでは、在庫を最小に計画を立てることはできません。

前述したサプライチェーンで問題が出た企業は、お客様が納期を決めます。
また生産リードタイムが、かなり長い生産形態です。

■では、どうすれば良いのでしょうか?

MRP2を使用するか、MRP2とSCMを併用する方法を考える必要があります
MRPの良いところ、SCMの良いところを入れて生産計画を立てるようにした方が良いと思います。

もし、皆さんが生産管理システムなどを導入される場合は、そのロジックを必ず確認した方がよいと
思います。






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