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期間別生産計画(大日程計画・中日程計画・小日程計画)とは


期間別生産計画(大日程計画・中日程計画・小日程計画)について説明します。

日本工業規格(JIS)の「生産計画」の備考には、次のように定義されています。

「大日程計画、中日程計画、小日程計画に分けられる。
大日程計画は、日程に関しマスターとなる長期の生産計画であり、月別の生産量を決める。
中日程計画は、その計画に基づき部門別の生産予定を決める。
小日程計画は、日々の作業予定を決める」

です。

それぞれについて説明します。


大日程計画


「大日程計画」の説明です。

「大日程計画」は、企業の目的を達成する為に生産に関する基本方針や長期戦略に基づいて計画されます。

「大日程計画」は、長期の生産計画とも呼ばれています。

販売計画、売上計画は、一般的には、1年から数年先の計画を作成します。
一般的には、月別、四半期別、年別の計画になります。

生産形態、生産方式、企業によって、計画の期間は異なっています。

主に、次の事に使用されます。

  • 「大日程計画」の生産数量を、今の設備で不足する場合は、生産能力を上げる為の設備投資計画を作成します。
    「生産能力計画」とも呼んでいます。
    投資計画ですね。

  • 新製品の開発、現製品の改良、製品の廃棄などの計画を作成します。

  • 長期の人員計画を作成します。
    正社員の雇用計画などです。


中日程計画


「中日程計画」の説明です。

「中日程計画」は「大日程計画」を、月の単位に分割します。
月次で見直されます。

この月次計画を、「中日程計画」と呼んでいます。

期間は、一般的には1月(ひとつき)から1年先までの計画です。

期間の定義は、生産形態や、生産方式、企業のやり方によって異なっています。

主に、次の事に使用されます。

  • 中日程計画に基づいて、在庫計画、人員計画、設備計画、外注計画などを作成します。

  • 短期の生産能力計画を作成します。

  • 人員計画(シフト・出勤)を作成します。

  • 1月の生産計画を作成します。

  • 原材料や部品の調達計画を作成します。
    業者に連絡します。

生産形態や生産方式、企業によって、月別、週別、日別の計画を作成します。

このとき、実際の受注情報も取り込みます。

一般的には、「中日程計画」から「生産管理システム」を導入します。


小日程計画



「小日程計画」の説明です。

製造指図で、生産数量と納期を貰っても、そのまま製造できません。

設備やライン負荷(ラインバランス)、人員計画などを考える必要があります。

それらの「負荷状況」、「生産数量と納期」、「生産の効率の一番よいやり方」などを考えて作成されるのが、「小日程計画」です。

「中日程計画」を製造が製造できるようにする計画です。
「生産順序計画」とも呼んでいます。

「小日程計画」で考慮しないといけない内容は次のようなものがあります。

  • 生産能力、負荷(設備、人員)

  • 生産ライン

  • 治工具

  • 最適なライン

  • ロットの分割、結合

  • ロット番号

  • 生産性

  • 製造条件

などです。

かなり複雑です。
この「小日程計画」を作成する担当者は、経験や知識が必要になります。

その為、最適な「小日程計画」を作るソフトが販売されています。

「スケジューリングソフト」などと呼んでいます。

最近では、スケジューリングをコンピュータで行って、微調整を人間がおこなっている所が多いようです。

スケジューリングソフトは生産管理システムのサブシステムです。

この「小日程計画」を使って製造指図をおこないます。



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